News

第121回日本精神神経学会学術総会にて、Jizai2050プロジェクトの取り組みを紹介しました

  • 更新情報
2025-07-02

第121回日本精神神経学会学術総会のシンポジウム「自閉スペクトラム症成人のコミュニケーション定量解析」が開催され、中村元昭PIがメインコーディネーター、長井志江PIがサブコーディネーターを務めました。

本プロジェクトから中村PI・Herbuela特任助教・保前PI・張山PIが登壇したほか、田園調布学園大学の黒田美保教授・福島学院大学の内山登紀夫教授にも指定発言者としてご登壇いただきました。

第121回日本精神神経学会学術総会シンポジウム14
「自閉スペクトラム症成人のコミュニケーション定量解析」

  • 中村 元昭(昭和医科大学)
    「自閉スペクトラム症成人の診断と評価」
  • Von Ralph Dane M. Herbuela(The University of Tokyo)
    「Quantitative Analysis of Multimodal Communication Patterns in Adults with Autism Spectrum Disorder(ASD)」
  • 保前 文高(東京都立大学)
    「言語・音声データから見えてくるコミュニケーション様式 ~言語科学の立場から~」
  • 張山 昌論(東北大学)
    「大規模言語モデルを用いた定量的会話特徴の探索」

概要:
自閉スペクトラム症(ASD)当事者の臨床像は横断的にも縦断的にも異種性が高い。それ故に診断名だけでは個別理解や支援方針が定まらず、個別の評価が重要となる。ASDの個別評価のために開発された検査バッテリーが、ADOS(Autism Diagnostic Observation Schedule)である。現在はその2版であるADOS-2が標準化され、診断や支援のゴールドスタンダードとして世界的に汎用されている。昭和大学発達障害医療研究所では、ADOS-2リサーチライセンス取得者による検査が実施されており、現在までに定型発達者を含む500名以上のADOS-2のビデオデータが蓄積されている。本シンポジウムでは、ADOS-2ビデオデータの定量解析の一部を報告し、臨床的な議論を展開しつつ、基礎科学への波及についても議論した。