話題提供: 北城圭一(生理学研究所)
2024年2月8日から10日の3日間、愛知県岡崎市の岡崎コンファレンスセンターで第53回生理研国際シンポジウム Neural Dynamics and Information Processing in the Brain and Body が生理学研究所の主催で開催され、オーガナイズを担当しました。
本ムーンショットプロジェクトはムーンショット目標9の他の2プロジェクトである「逆境の中でも前向きに生きられる社会の実現」(山田 真希子PM)、「研究開発プロジェクト東洋の人間観と脳情報学で実現する安らぎと慈しみの境地」(今水 寛PM)、およびJSTとともにこのシンポジウムを後援しました。
シンポジウムでは、ヒトや霊長類の脳と身体における神経活動のダイナミクスと情報処理を研究する研究者を国内外から集め、最先端の研究成果が紹介されました。知覚、認知、情動、運動、社会性機能に関しての脳と身体の情報処理において、神経活動のダイナミクスが果たす役割についてのヒトや霊長類を対象とする研究を中心に発表と討論が行われました。頭皮脳波、皮質脳波、光ポンピング磁気センサ(OPM)方式の脳磁計測、機能的MRI、脳計測に非侵襲脳刺激を組み合わせた同時計測、複数人の同時脳計測(ハイパースキャン法)などの最先端の計測、解析手法を用いた知見が国内外の研究者間で広く共有、議論されました。さらにポスター発表の場も設けられ、若手を中心に活発な意見交換がされました。
本プロジェクトからは、私と筒井PM、中村PI、山田プロジェクトからは、山田PM、下條PI、今水プロジェクトからは浅井PIが招待講演者として登壇しました。また、本プロジェクトからは長井PI、佐々木PIが座長を務め、ムーンショット目標9関連の国内、国際連携の場として、活発な意見交換が行われました。
登壇者(ABC順)
・Kaoru Amano (The University of Tokyo, Japan)
・Tomohisa Asai (Advanced Telecommunications Research Institute International, Japan)
・Til Ole Bergmann (Johannes Gutenberg University Mainz, Germany)
・Sven Bestmann (University College London, UK)
・Marta Bortoletto (IRCCS Istituto Centro San Giovanni di Dio Fatebenefratelli, Italy)
・Matthew Brookes (University of Nottingham, UK)
・Risto Ilmoniemi (Aalto University, Finland)
・Keiichi Kitajo (National Institute for Physiological Sciences, Japan)
・Satoko Koganemaru (Kyoto University, Japan)
・Takahiko Koike (RIKEN Center for Brain Science, Japan)
・Motoaki Nakamura (Showa University, Japan)
・Rieko Osu (Waseda University, Japan)
・Shinsuke Shimojo (California Institute of Technology, USA)
・Ken-Ichiro Tsutsui (Tohoku University, Japan)
・Oliver Tüscher (Leibniz Institute for Resilience Research (LIR) Mainz, Germany)
・Kazumasa Uehara (Toyohashi University of Technology / National Institute for Physiological Sciences, Japan)
・Junichi Ushiba (Keio University, Japan) Makiko Yamada (National Institutes for Quantum Science and Technology, Japan)